地元企業のメリットをフル活用

Ｎ氏は、なかなかの剛毅である。金銭感覚を磨くというのは、経済に左右されない胆力を養うことだ。多くを稼いで、それを豪快に使った。こうでないと太っ腹な人間にはなれない。 昭和五十三年、Ｎ氏は、父親が一人で経営していた並木不動産に入社している。一年ほど一緒に仕事をするのだが、翌昭和五十四年に父親が亡くなる。 「父の体調が思わしくないというので、ちょうど三年経ったことだし、区切りはついていましたので、とりあえず家に戻り、手伝いをするという感じだったですかね。それからしばらくして、具合が悪いといって入院し、三ヵ月もしないうちに亡くなりました。急といえば急だし、まあ、具合の悪いのは知っていましたから」https://vckorea.org/merit/